2025年：今年最後の満月になる「コールドムーン」、あなたはどこから空を見上げますか？

2025年12月5日（金）の夜空には、今年最後の満月が昇ります。12月の満月は、北米の暦で「コールドムーン（寒月）」とも呼ばれ、冬の厳しい寒さや長い夜を象徴する存在とされています。^1

そもそも満月とは、太陽と月が地球を挟んでほぼ反対側に位置し、月の全面が太陽光で照らされて見える瞬間のことです。太陽・地球・月の位置関係は時間とともに少しずつ変化し、その角度の違いが三日月や半月、満月といった「月の満ち欠け」として私たちの目に映ります。^2

12月の満月には「コールドムーン」のほかに、「ロングナイトムーン（Long Night Moon）」という別名もあります。北半球では一年のうちでも特に夜が長くなる時期に現れるため、地平線付近をゆっくり移動する明るい月として印象に残りやすいのが特徴です。こうした呼び名は、季節の移ろいや人々の暮らしと結びついた、伝統的な暦の文化の一部でもあります。^3

天気の傾向としては、冬型の気圧配置の影響で、日本海側では雲が広がりやすく、雪や雨で月が隠れてしまう所もありそうです。一方、太平洋側では晴れ間の出るところが多く、地域によっては夕方から夜にかけて、くっきりとした満月を眺められるチャンスが期待できます。雲の隙間からでも、明るい満月は意外とよく見えるので、夜空が少し明るく感じたら、ほんの数分だけでも外に出てみるのも良さそうです。

根室や仙台、東京、大阪、福岡、那覇といった主要都市では、日没とほぼ同じか少し遅れて月が昇る予報になっており、仕事や学校の帰り道にちょうど見頃を迎える時間帯です。東の空からゆっくりと現れる満月は、ビルの合間や住宅街の上空でも意外と見つけやすいので、移動中にふと空を見上げるだけでも十分に楽しめます。防寒をしっかりと整えたうえで、深呼吸をしながら夜空を眺めてみると、日々の慌ただしさが少しだけ静まるかもしれません。

一年を締めくくる特別な満月の夜は、願いごとを心の中でそっと整理したり、これまでの出来事を振り返ったりするのにもぴったりのタイミングです。写真を撮る人は、地平線近くの低い位置にあるうちに建物や街明かりと一緒にフレーミングすると、季節感のある一枚になりやすいので試してみてください。今年最後の満月を、自分なりのペースで味わう小さなイベントとして楽しんでみてはいかがでしょうか。