ハロウィンのお菓子はいつから安くなる?|決まった日はない。ハロウィンの前日10月30日が、法律で決まった「食品ロス削減の日」

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オレンジと黒のパッケージが並ぶのは10月いっぱい。11月に入れば棚はクリスマスに入れ替わります。では、その手前でハロウィンのお菓子が安くなるのはいつからなのか。
結論から言うと、全国一律で「この日から」と決まった日はありません。値下げの判断は店ごとです。ただ、なぜ安くなるのかのほうは、はっきりしています。袋菓子の賞味期限にはまだ余裕があって、値下がりしているのは中身ではなく季節のほうだからです。しかも、ハロウィンのちょうど前日にあたる10月30日には、法律で決められた名前が付いています。
国が減らしたがっているのは、この型の売れ残り
農林水産省は毎年、食品小売業者の団体に向けて事務連絡を出しています。2026年9月時点で最新のものは令和7年(2025年)12月24日付で、表題は「恵方巻きシーズンにおける食品ロス削減の取組について」。名指しされているのは恵方巻きで、募集しているのも恵方巻きのロス削減に取り組む事業者です。
ただし文書には、こう書き添えられています。
また、この機に合わせ、恵方巻きのみならず季節商品の需要に見合った販売についても、周知いただきますようお願い申し上げます。
季節限定の意匠で売り、その時期を過ぎると売りにくくなる。ハロウィンのお菓子も、恵方巻きと同じ型の商品です。国が減らそうとしているのは、この型が毎年生む売れ残りのほうだ、ということになります。
なお、この事務連絡が募集対象として挙げている5つの工夫(予約購入の呼びかけ、予約販売、需要予測の精緻化、サイズやメニュー構成の工夫、当日のオペレーションの工夫)は、いずれも恵方巻きについての条件です。節分当日に売り切る巻き寿司を想定したもので、賞味期限に余裕のある袋菓子にそのまま当てはまるものではありません。
ハロウィンの前日、10月30日は「食品ロス削減の日」
2019年にできた食品ロスの削減の推進に関する法律(令和元年法律第19号)の第9条は、こう定めています。
国民の間に広く食品ロスの削減に関する理解と関心を深めるため、食品ロス削減月間を設ける。
2 食品ロス削減月間は、十月とし、特に同月三十日を食品ロス削減の日とする。
10月まるごとが「食品ロス削減月間」で、10月30日が「食品ロス削減の日」。ハロウィンの前日です。
ハロウィンに合わせて決められた日ではありません。それでも結果として、季節商品が余りやすい時期の直前に、食品ロスを考える日が置かれている。この並びは覚えておくと、10月末の棚の見え方が少し変わります。
恵方巻きでは、呼びかけたその年に約9割が廃棄率を下げた
「需要に見合った販売を呼びかける」と言われても手応えが薄く聞こえますが、数字は出ています。
農林水産省が2019年1月に小売業者の団体へ呼びかけを行い、その直後の2月から4月にかけて調査を実施しました。回答した75社のうち、節分時の廃棄率(金額ベース)が前年より減ったと答えたのは87%。ほぼ変わらずが9%、増えたが4%でした。7団体に依頼して集まった回答で、回収率は18.8%。手を挙げた側の自己申告だという点は割り引いて読む必要があります。
削減の幅まで答えた64社の内訳も出ています。
| 前年からの廃棄率の削減割合 | 社数の割合 |
|---|---|
| 6割以上削減 | 31% |
| 4割〜6割削減 | 22% |
| 2割〜4割削減 | 25% |
| 2割未満削減 | 22% |
この取組に手を挙げる小売事業者も増えてきました。公表が始まった2020年は43事業者、2021年65、2022年77、2023年90、2024年99と伸び、2025年には100事業者に届いています。直近の2026年分は71事業者の応募でした。
季節商品の作りすぎと捨てすぎを減らそうという呼びかけが、10年近く続いているということです。
そもそも、お菓子は期限が切れるから安くなるのではない
ここで押さえておきたいのが、賞味期限の意味です。消費者庁は次のように説明しています。
賞味期限は「おいしく食べることができる期限」。表示されている保存方法に従って保存していれば、期限を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。もう一方の消費期限は「過ぎたら食べない方がよい期限」です。
消費者庁は賞味期限に「おいしいめやす」という愛称を付けて広めています。名前のとおり、味の目安であって安全の境界線ではない、という意味です。
袋菓子やチョコレートのように日持ちする食品に付くのは、賞味期限のほうです。だからハロウィンのお菓子が安くなるのは、中身が傷みかけているからではありません。オレンジと黒の意匠のほうが、11月には季節外れになるからです。安くなっているのは味ではなく季節のほうだと考えると、腑に落ちます。
「てまえどり」は、安く買うことと同じ方向を向いている
消費者庁は小売店舗と組んで、「てまえどり」を呼びかけています。すぐに使う・食べる予定の食材は、棚の手前から取ろう、という呼びかけです。理由は同庁のサイトに明快に書かれています。棚の手前にある商品ほど賞味期限が近づいているものが多く、奥から取ると手前の商品が売れ残って返品や廃棄になってしまうから。
数字で見ると規模が分かります。2024年度の食品ロス量は461万トンで、このうち事業者から出た分が237万トン。内訳は食品製造業110万トン、食品卸売業9万トン、食品小売業48万トン、外食産業70万トンです(2026年6月30日公表の推計値)。2000年度と比べると事業系は57%減っていて、政府は2030年度までに60%削減という目標を掲げています。
値引きシールの貼られたお菓子をかごに入れるのは、節約であると同時に、この48万トンを削る側にまわることでもあります。値切っているのではなく、捨てられる手前で引き取っている。そう考えると、レジ前の気分も少し違ってきます。
よくある質問(FAQ)
Q. ハロウィンのお菓子が安くなるのは何日からですか?
決まった日はありません。値下げの判断は店ごとです。袋菓子は賞味期限に余裕があるので、傷みを理由に下がるのではなく、10月31日を過ぎて売り場がクリスマスに入れ替わる前後で動きます。日付より、売り場の様子のほうが早く教えてくれます。
Q. 10月30日の「食品ロス削減の日」はハロウィンと関係がありますか?
関係ありません。食品ロスの削減の推進に関する法律が10月を食品ロス削減月間、10月30日を食品ロス削減の日と定めたもので、ハロウィンを意識して決められた日付ではありません。たまたま前日に重なっています。
Q. 賞味期限が近いお菓子を買っても大丈夫ですか?
賞味期限はおいしく食べることができる期限です。消費者庁は、表示された保存方法を守っていれば、期限を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではない、と説明しています。すぐ食べる予定があるなら、棚の手前から取る「てまえどり」が推奨されています。
Q. なぜ季節のお菓子はまとめて安くなるのですか?
袋菓子やチョコレートに付いているのは多くが賞味期限で、期間には余裕があります。安くなる理由は中身ではなく、季節限定のパッケージが時期を過ぎると売りにくくなるためです。
Q. 買ったお菓子を余らせないコツはありますか?
消費者庁は買い物の基本として、買う前に家にある食品を確認すること、食べきれる量だけ買うことを挙げています。安いからと多めに買って家で余らせると、店で減らしたぶんが家庭に移るだけになります。
今年の分を早めに用意しておきたい方は、ハロウィンのお菓子をYahoo!ショッピングで探せます。
まとめ
ハロウィンのお菓子が安くなる日は、全国共通では決まっていません。判断は店ごとで、10月31日を過ぎて売り場が入れ替わる前後に動きます。日付より、売り場の様子のほうが早く教えてくれます。
そしてハロウィンの前日、10月30日は法律が定めた「食品ロス削減の日」。10月はまるごと食品ロス削減月間です。袋菓子に付いているのは多くが賞味期限、つまり「おいしいめやす」であって、安くなっているのは味ではなく季節のほう。半額のシールが貼られたかぼちゃ柄の袋は、捨てられる手前で誰かに拾われるのを待っている状態だと考えると、手が伸びやすくなります。
参考サイト
- https://laws.e-gov.go.jp/law/501AC1000000019/ | e-Gov法令検索「食品ロスの削減の推進に関する法律」(令和元年法律第19号・第9条 食品ロス削減月間)
- https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/kisetsusyokuhin.html | 農林水産省「季節食品のロス削減」(取組事業者数の推移)
- https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/kisetsusyokuhin-26.pdf | 農林水産省 事務連絡「恵方巻きシーズンにおける食品ロス削減の取組について」(令和7年12月24日・別紙1 需要に見合った販売推進の取組状況)
- https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/260630.html | 農林水産省「事業系食品ロス量(2024年度推計値)を公表」(令和8年6月30日)
- https://www.no-foodloss.caa.go.jp/eating-home.html | 消費者庁「めざせ!食品ロス・ゼロ」家庭での食品ロスを減らそう(賞味期限と消費期限・おいしいめやす・買い物時のポイント)
- https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/ | 消費者庁「食べもののムダをなくそうプロジェクト」(てまえどりの呼びかけ)
