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集中できないのは悪いことじゃない? “ぼーっとする”脳の秘密とマインドワンダリングの力

2025/06/05 19:16
集中できないのは悪いことじゃない? “ぼーっとする”脳の秘密とマインドワンダリングの力

「最近なんだか集中できない…」そんなふうに感じたことはありませんか?
スマホを開いても目的を忘れ、仕事や勉強もなんとなく手につかない…。
でも実は、その“ぼーっとした時間”が、あなたの脳にとってとても重要な役割を果たしているかもしれません。
今回は、「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と「マインドワンダリング」の視点から、集中できない時間の“意味”と活用法を紐解いていきます。

「集中できない…」は脳の自然な働きかもしれません

集中できないとき、私たちはつい「だらけている」「怠けている」と思ってしまいがちです。
でも、その“脱集中”の時間こそ、脳が内側で活発に動いている証拠かもしれません。
脳科学の分野では、何もしていないときに活動する「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」という神経回路網が注目されています。

このDMNは、空想、自己についての思考、過去の記憶、他人の気持ちの想像などに関わっており、私たちが「ぼーっとしている」ときに強く活動することがわかっています(Psychology Today, 2025)。

マインドワンダリングとは?ぼーっとする時間の正体

「マインドワンダリング」とは、意識が現在のタスクから離れて、別のことを考え始める状態のこと。
それは、予定を思い出したり、未来を空想したりといった“脳内の自由時間”のようなものです。

私たちは1日の約47%をマインドワンダリングに費やしていると言われており、意外にも日常生活においてかなりの時間を占めています(Killingsworth & Gilbert, 2010)。

集中していないときに学びが進む?驚きの研究結果

2025年、Simorらの研究では、「マインドワンダリングが、推論的な学習力を高める」という意外な結果が報告されました(Psychology Today, 2025)。

実験では、参加者に視覚タスクを行わせつつ、脳波を測定。その結果、意識がタスクから逸れたタイミングに、スロー波やデルタ波といった「眠っている時に似た脳波」が出現していたのです。

そして、そうした“ぼーっとしていた時間”のほうが、タスクのパターンを無意識に学習する能力が高かったことが明らかになりました。

DMNの過剰活動とメンタルへの影響

ただし、DMNが活発すぎると、精神的に不安定になる可能性もあります。
特にうつ病では、自己へのネガティブな反芻思考がDMNの過活動と関連していることが分かっています。

  • 過去の失敗を繰り返し思い出す
  • 自分を責める思考に陥る
  • 他人の視線を過度に気にする

このような傾向がある方は、マインドフルネスや瞑想によって、DMNの活動を調整することが推奨されています。

カフェで「ぼーっとする」時間を有効に使うコツ

集中したいと思うあまり、カフェでの時間を「何かしなきゃ」と思っていませんか?
でも、ほんの数分でも“意図的なマインドワンダリング”を取り入れることで、創造性や思考の整理が進むことがあります。

おすすめの方法は以下の通りです:

  • 目を閉じて深呼吸を3回:DMNを優しく活性化
  • 外の景色を2分間ただ眺める:視覚刺激で創造的連想が起きやすくなる
  • 作業に疲れたら、あえて“ぼーっと”してみる

また、Café Cherché(カフェ・シェルシェ)のような作業カフェ検索サービスを活用することで、静かな空間での“脱集中時間”もより快適に過ごせます。

まとめ:ぼーっとすることは、脳にとって意味のある行動

集中できないとき、自分を責めてしまう必要はありません。
DMNとマインドワンダリングは、脳の自然な働きであり、内省・創造・学習に欠かせないプロセスです。

次にカフェで作業するとき、ほんの少しだけ“何もしない時間”を作ってみてください。
あなたの脳はきっと、その自由な時間の中で、大切なひらめきや気づきを生み出してくれるはずです。



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