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秋にも花粉症がある?ブタクサ・ヨモギは9月がピーク|スギ花粉と違う3つの特徴と、メロンで口がかゆくなる理由

公開: 2026/09/08 更新: 2026/09/07
秋にも花粉症がある?ブタクサ・ヨモギは9月がピーク|スギ花粉と違う3つの特徴と、メロンで口がかゆくなる理由

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9月に入って、くしゃみと鼻水が止まらない。でも花粉症は春のはずだし、風邪をひいた覚えもない。そういう不調には、秋の花粉が関わっていることがあります。

スギやヒノキだけが花粉症の原因ではありません。環境省の花粉症環境保健マニュアルは、ブタクサやヨモギ、カナムグラといった草の花粉が夏の終わりから秋にかけて飛ぶことを示しています。しかもこれらは、春の花粉とは飛び方も症状の出方も違います。この記事では、秋の花粉の正体と、春との3つの違い、そして「秋の鼻水は花粉症とは限らない」という話を整理します。

秋に飛ぶ花粉は4種類

環境省のマニュアルにある花粉カレンダーによれば、秋に関わる花粉は主に次のものです。

  • ブタクサ属(キク科):夏の終わりから秋にかけて飛散。秋の花粉症の代表格です
  • ヨモギ属(キク科):同じく夏の終わりから秋
  • カナムグラ(アサ科):秋に飛散
  • イネ科:春から初秋までと、飛ぶ期間が長いのが特徴です

飛散のピークについては、日本気象協会が関東の目安として、ブタクサが8月下旬から9月下旬、ヨモギが9月中旬、カナムグラが9月上旬から10月下旬としています。東北ではブタクサ・ヨモギとも9月上旬がピーク、北海道ではヨモギが中心でブタクサはほとんど見られないとされています。

東京都健康安全研究センターは、5月下旬から11月下旬にかけてイネ科・ブタクサ属・ヨモギ属・カナムグラを実際に測定していて、9月から10月に飛散数が多くなるとしています。9月の不調が毎年繰り返されるなら、秋の花粉を疑う価値があります。

春の花粉との違い① 飛ぶ距離が短い

スギ花粉は数十キロ先から飛んでくることが知られていますが、秋の草の花粉はそうではありません。東京都健康安全研究センターは「夏から秋の草木花粉は飛散距離が短く、その植物がはえている周辺でのみ飛散」と説明しています。

これは対策のうえで大きな違いです。スギ花粉は家にこもっていても入ってきますが、秋の花粉は生えている場所に近づかなければ、かなりの部分を避けられます。ブタクサもヨモギもカナムグラも、道端・河原・河川敷・堤防・荒れ地といった場所に自生します。9月に河川敷をランニングする習慣があるなら、そこが症状の源かもしれません。

なお「何メートルまで飛ぶ」という具体的な距離は、公的機関の資料では確認できませんでした。飛散距離が短いという性質自体は公的な説明がありますが、数値は目安として扱ってください。

春の花粉との違い② 粒が小さい

環境省のマニュアルはスギ花粉の直径をおよそ30マイクロメートルとしています。一方、東邦大学の花粉情報サイトによればブタクサは約20マイクロメートルで、スギより小さい粒です。

粒が小さいと気道の奥まで入りやすく、鼻の症状だけでなく咳が出やすいと説明されることがあります。ただしこの結びつけを秋の花粉について明記した公的資料は見つかりませんでした。確かなのは、環境省のマニュアルが「スギ・ヒノキ以外の花粉症では、皮膚が荒れる、咳や喘息が起きる、果物を食べると口の中が腫れたりかゆくなったりすることがある」と述べていることです。鼻水よりも咳が目立つ場合、春の花粉症とは違う出方をしていると考えられます。

春の花粉との違い③ 果物で口がかゆくなることがある

秋の花粉症でとくに知っておきたいのが、この症状です。日本アレルギー学会の「アレルギーの手引き2025」には、花粉と食物の交差反応の表が載っています。花粉のたんぱく質と似た構造を持つ食物を食べると、口の中がかゆくなったり腫れたりすることがあります。口腔アレルギー症候群と呼ばれるものです。

  • ブタクサ:ウリ科(メロン、スイカ、ズッキーニ、キュウリ)、バナナなど
  • ヨモギ:セリ科(セロリ、ニンジン、クミンやコリアンダーなどのスパイス類)、マンゴーなど
  • イネ科:ウリ科(メロン、スイカ)、トマト、キウイフルーツ、オレンジ、ピーナッツなど

夏にスイカやメロンを食べて口の中がイガイガした経験があり、秋に鼻炎が出るなら、この2つはつながっているかもしれません。症状が口の中だけにとどまらず、息苦しさやじんましんが出た場合は、すぐに医療機関を受診してください

秋の鼻水は、花粉症とは限らない

ここが秋の厄介なところで、同じ時期に別の原因が重なります。

ダニ・ハウスダスト

日本アレルギー学会の手引きは「通年性の原因アレルゲンの90%はダニが占めています」としています。ダニは夏に増え、その死骸やフンがアレルゲンとして秋に効いてくると説明されることが多いのですが、この季節変動を明記した公的資料は確認できませんでした。いずれにせよ、季節を問わず出ている症状ならダニの可能性が高くなります。

寒暖差による鼻炎

9月は朝晩と日中の気温差が大きくなります。アレルギーが関わっていないのに鼻の症状が出る血管運動性鼻炎というものがあり、日本アレルギー学会の手引きも、アレルギー性鼻炎と区別すべき疾患として挙げています。いわゆる「寒暖差アレルギー」と呼ばれるものです。名前にアレルギーとありますが、アレルギー反応ではありません。

見分け方の目安

  • 目のかゆみを伴う:花粉症の可能性が高くなります
  • 外に出たときだけ悪化する:花粉。特に河川敷や公園で悪化するなら秋の花粉が疑わしい
  • 家の中、とくに寝室や掃除のときに悪化する:ダニ・ハウスダスト
  • 朝晩の冷え込みや、暖かい場所から寒い場所へ移ったときに出る:寒暖差による鼻炎
  • 熱やのどの痛みがある:風邪など感染症を疑う

自己判断が難しいのが実情です。毎年同じ時期に繰り返すなら、耳鼻咽喉科で原因を調べておくと、翌年からの対処がはっきりします。

全国の秋花粉を知る公式サイトは、いまはない

春の花粉であれば、飛散予測を出しているサイトがいくつもあります。しかし秋については事情が違います。

環境省が運用していた花粉観測システム「はなこさん」は2021年度をもって廃止されました。しかも稼働していた当時から、観測対象はスギとヒノキのみ、期間も2月から5月末に限られていて、秋の花粉は元から対象外でした。つまり国が全国規模で秋の花粉を観測する仕組みは、現在ありません

そのなかで、東京都健康安全研究センターは自動測定機で夏から秋の草の花粉を測り続けており、都内の飛散状況を知る数少ない公的な手がかりになっています。お住まいの自治体が同様の測定をしていないか、一度調べてみる価値はあります。

秋の花粉への対策

  • 河川敷・堤防・荒れ地・空き地に近づかない:飛散距離が短いぶん、発生源を避けるのが最も効きます。9月のランニングコースや散歩ルートを見直してみてください
  • 草むらに入るときは装備を:マスク、メガネ、帽子。草刈りをする日は特に注意が要ります
  • 帰宅時に衣服の花粉を払う:草の近くを通った日は玄関の外で
  • 洗濯物を外に干さない:ピークの時期は室内干しか乾燥機に切り替える
  • 口の中の違和感を軽く見ない:メロンやスイカ、セロリで口がかゆくなるようなら、その食物と自分の花粉症の関係を医師に相談してください
  • 症状が続くなら受診する:花粉なのかダニなのか寒暖差なのかで、取るべき対策が変わります

装備は普段のマスクやメガネでも構いませんが、花粉用に作られたものも市販されています。花粉症対策グッズをYahoo!ショッピングで探す(広告)

よくある質問(FAQ)

Q. 秋の花粉症はいつまで続きますか?

日本気象協会の目安では、関東でブタクサが12月下旬まで、ヨモギが11月中旬まで、カナムグラが11月中旬まで飛散するとされています。ただしピークは9月から10月に集中しているので、症状が強く出るのはこの時期です。

Q. スギ花粉症の人は秋も花粉症になりますか?

必ずしもそうではありません。原因となる植物が違えば、反応するかどうかも別です。ただし複数の花粉に反応する人もいます。どの花粉に反応するかは、医療機関の検査で調べられます。

Q. 秋の花粉はスギより量が少ないのですか?

環境省のマニュアルに掲載された全国の空中花粉の分布図では、春(樹木)と夏秋(草)で目盛りの単位が大きく異なっており、草の花粉のほうが総量として少ないことがうかがえます。ただし「何分の1」という比較の数値が明記されているわけではありません。量が少なくても、発生源のそばにいれば症状は出ます。

Q. マスクは効きますか?

花粉を吸い込む量を減らす基本的な対策です。秋の花粉は飛散距離が短いので、草むらの近くを通るときや草刈りをするときに着けるだけでも意味があります。

Q. メロンを食べると口がかゆくなるのは花粉と関係ありますか?

関係している可能性があります。日本アレルギー学会の資料では、ブタクサ花粉とウリ科(メロン、スイカ、ズッキーニ、キュウリ)やバナナとの交差反応が示されています。口の中の症状だけでなく全身に症状が出たことがある場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。

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まとめ

9月の鼻水とくしゃみには、ブタクサやヨモギといった秋の花粉が関わっていることがあります。春との違いは3つ。飛ぶ距離が短いので発生源を避ければ防ぎやすいこと、粒が小さく咳が出やすいこと、そしてメロンやスイカ、セロリで口がかゆくなる交差反応があることです。

一方で、秋の鼻炎は花粉だけが原因とは限りません。ダニ、寒暖差による鼻炎も同じ時期に重なります。国が全国の秋花粉を観測する仕組みは現在なく、自分で原因を突き止めにくいのが実情です。毎年9月に同じ症状が出るなら、一度耳鼻咽喉科で調べておくと、来年の秋の過ごし方が変わります。

参考サイト

  • https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/2_chpt2.pdf | 環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」第2章(花粉カレンダー・粒径)
  • https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/1_chpt1.pdf | 同 第1章(スギ・ヒノキ以外の花粉症の症状)
  • https://www.env.go.jp/press/110339.html | 環境省「花粉観測システム(はなこさん)の運用終了について」
  • https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/allergy/pollen/type.html | 東京都アレルギー情報navi.「花粉の種類」
  • https://www.jsaweb.jp/huge/JSA_tebiki2025.pdf | 日本アレルギー学会「アレルギーの手引き2025」
  • https://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/kafun/jiten/data/10-butakusa.html | 東邦大学 花粉情報館「ブタクサ」
  • https://tenki.jp/pollen/column/m_seta/2025/09/18/32707.html | 日本気象協会 tenki.jp「秋の花粉」


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