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紅茶をいちばん飲む国はどこ?|1人あたりの1位はトルコ、日本は紅茶の4.5倍の緑茶を飲んでいる

公開: 2026/09/22 更新: 2026/09/18
紅茶をいちばん飲む国はどこ?|1人あたりの1位はトルコ、日本は紅茶の4.5倍の緑茶を飲んでいる

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「世界で紅茶をいちばん飲む国はトルコ」という話をよく見かけます。数字まで添えられていることも多いのですが、その数字がどこから来ているのかを追いかけると、国際茶委員会(ITC)の有料統計に行き着いて、そこで止まります。年間250ポンドの購読が要る資料です。

そこで、無料で公開されている一次資料だけで、どこまで言えるかを確かめました。順位ははっきり分かります。ただし1人あたりの数値は、公的機関が数字の形では出していません。分かることと分からないことを、そのまま書きます。

世界のお茶は年730万トン、その半分が紅茶

国連食糧農業機関(FAO)によると、2025年の世界のお茶の生産量は約730万トン。輸入量は約200万トン、生産額はおよそ195億米ドルです。世界の生産の6割を小規模農家が担っていて、1,300万人がこの仕事に就いています。

これは緑茶やウーロン茶も含めた「お茶」全体の数字です。紅茶だけに絞ると、2022年の世界生産量は3,578,805トン。同じ年のお茶全体は670万トンなので、およそ53%が紅茶ということになります。

生産国の内訳では、2022年時点で中国が世界のお茶生産の約50%、インドが20.5%を占めます。この2か国だけで7割です。

1人あたりの1位はトルコ。ただし数値は公表されていない

FAOは2022年の市場報告書で、国ごとの1人あたり茶消費量を掲載しています。ただし表ではなく散布図で、しかも横軸に単位の記載がありません。2020年時点のデータです。

この図から読み取れるのは、順位と距離感だけです。

  • トルコが突出して1位。2位以下を大きく引き離しています
  • 2位グループはアイルランド、次いでモロッコ・リビア・中国本土、そしてイギリス
  • 日本は下位。掲載21か国のなかで15番目あたりです

よく見かける「トルコは年間3.16kg」といった数値は、この図からは出てきません。出どころは有料統計のほうです。数字を書けるだけの裏付けがないので、ここでは順位だけにとどめます

なお、この図は緑茶を含むお茶全体の消費量です。中国が上位に来るのはそのためで、トルコの1位は紅茶で見ても変わりません(トルコで飲まれるお茶はほぼ紅茶です)。

量で見ると、いちばん飲むのはインド

1人あたりではなく国全体の量で見ると、順位は変わります。FAOの中期見通しによると、2032年の世界の紅茶消費量は406万トンに達し、そのうちインドが32%を占めて最大。次いで中国が14%、パキスタンが7%と予測されています。

人口の多い国が量では上位に来る、という当たり前の結果です。1人あたりと総量では、まったく違う地図が描かれます。

日本は「お茶の国」だが「紅茶の国」ではない

日本のデータは、国内の一次資料で数字まで確かめられます。

農林水産省の資料によると、2025年の1人あたり年間消費量は次のとおりです。

飲料1人あたり年間消費量(2025年)
ミネラルウォーター39.5ℓ
炭酸飲料30.7ℓ
緑茶飲料24.8ℓ
コーヒー飲料24.8ℓ
紅茶飲料8.3ℓ
ウーロン茶飲料3.1ℓ

紅茶飲料は緑茶飲料のちょうど3分の1。緑茶飲料とコーヒー飲料が24.8ℓで並んでいるのも、この表の見どころです。

茶葉のほうでも同じ傾向が出ます。2025年の荒茶生産量は75千トン、緑茶の輸入は4,610トン、輸出は12,612トン。差し引きすると国内で消費される緑茶はおよそ67,000トンです(荒茶と製品茶を足し引きした概算)。いっぽう紅茶は国産がほとんどないので、輸入量がそのまま消費量に近くなります。日本紅茶協会の確定値で2024年の紅茶輸入量は15,039,494kg、およそ15,000トン

緑茶は紅茶のおよそ4.5倍。「日本はお茶の国」と「日本は紅茶の国ではない」は、同時に成り立ちます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 紅茶をいちばん飲む国はどこですか?

1人あたりで見るとトルコです。FAOが公表した2020年時点のデータでは、トルコが2位以下を大きく引き離しています。ただしFAOは散布図の形でしか出しておらず、単位の記載もないため、具体的な数値は公表されていません。

Q. 国全体の量ではどこがいちばんですか?

インドです。FAOの見通しでは、2032年の世界の紅茶消費406万トンのうち32%をインドが占め、次いで中国14%、パキスタン7%と予測されています。

Q. 世界の紅茶の生産量はどのくらいですか?

2022年で3,578,805トンです。緑茶やウーロン茶を含めたお茶全体では同じ年に670万トンで、およそ53%が紅茶にあたります。2025年のお茶全体の生産量は約730万トンです。

Q. 日本人は紅茶をどのくらい飲みますか?

2025年の1人あたり紅茶飲料の消費量は年間8.3ℓです(農林水産省)。緑茶飲料は24.8ℓなので、およそ3分の1にあたります。

Q. 日本で緑茶と紅茶はどのくらい差がありますか?

茶葉の量で比べると、国内で消費される緑茶はおよそ67,000トン、紅茶の輸入量はおよそ15,000トンで、緑茶が約4.5倍です。

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まとめ

1人あたりの紅茶消費でトルコが1位なのは、FAOの図で確かめられます。ただし数値そのものは無料の公的資料には存在しないので、よく見かける「年間◯kg」の数字は有料統計が元です。量で見ればインドが最大で、2032年には世界の紅茶消費の32%を占める見通し。そして日本は、緑茶を紅茶の4.5倍飲んでいます。順位を並べるより、こうして「何と比べるか」を変えるほうが、お茶の地図はよく見えます。

参考サイト

  • https://www.fao.org/international-tea-day/en/ | FAO「International Tea Day」(世界のお茶の生産量・輸入量)
  • https://openknowledge.fao.org/server/api/core/bitstreams/c1cad039-4e40-4888-bc74-3073d3ed7963/content | FAO『Current global market situation and medium-term outlook』(2024年5月・紅茶の生産量と2032年の消費見通し)
  • https://openknowledge.fao.org/server/api/core/bitstreams/e1d8588a-ddba-4b49-9897-311611391a76/content | FAO『International tea market: market situation, prospects and emerging issues』(2022年5月・Figure 4 1人あたり茶消費量)
  • https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/attach/pdf/ocha-187.pdf | 農林水産省「茶をめぐる情勢」(1人あたり消費量・荒茶生産量・輸出入)
  • https://www.tea-a.gr.jp/knowledge/tea_data/list.html | 日本紅茶協会「紅茶輸入量・金額 確定値」


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