喫茶店の売上が多い都道府県ランキング|店の数は大阪が日本一、なのに1店あたりでは東京の3分の1

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全国の喫茶店の売上を都道府県ごとに並べると、1位は東京都の1,835億円でした。ところが店の数で並べ替えると、1位は大阪府で東京は3位に落ちます。1店あたりの売上に直すと、東京3,615万円に対して大阪は1,340万円。大阪の喫茶店は、東京の3分の1しか売っていないことになります。
数字は総務省・経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査」から取りました。売上の対象期間は2020年の1年間です。この記事では、売上・店舗数・1店あたり売上の3つで並べ替えて、喫茶店の地図がどう変わるかを見ていきます。
売上の合計は東京が1位、次いで愛知
都道府県別の売上(収入)金額の上位10位です。
| 順位 | 都道府県 | 売上金額 |
|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 183,512百万円 |
| 2 | 愛知県 | 93,383百万円 |
| 3 | 大阪府 | 79,170百万円 |
| 4 | 神奈川県 | 61,812百万円 |
| 5 | 兵庫県 | 47,228百万円 |
| 6 | 埼玉県 | 35,780百万円 |
| 7 | 千葉県 | 30,901百万円 |
| 8 | 福岡県 | 27,158百万円 |
| 9 | 岐阜県 | 25,514百万円 |
| 10 | 京都府 | 24,525百万円 |
東京が2位の愛知に2倍近い差をつけています。人口の多い都府県が上位に並ぶのは自然ですが、愛知が2位、岐阜が9位に入っているのは人口規模だけでは説明がつきません。この2県はモーニング文化の中心地で、喫茶店が生活の一部として使われている土地です。
下位は鳥取県3,306百万円、山形県3,120百万円、秋田県2,409百万円。東京と秋田では76倍の開きがあります。
店の数で並べ替えると1位が入れ替わる
同じデータを事業所数で並べ替えると、顔ぶれが変わります。
| 順位 | 都道府県 | 事業所数 |
|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 5,909 |
| 2 | 愛知県 | 5,630 |
| 3 | 東京都 | 5,077 |
| 4 | 兵庫県 | 3,672 |
| 5 | 岐阜県 | 2,262 |
売上4位だった神奈川が5位以内から消え、代わりに岐阜が入ります。そして1位は東京ではなく大阪。この入れ替わりが、次の数字につながります。
1店あたりに直すと、東京と大阪で2.7倍の差
売上を事業所数で割ると、1店がどれだけ売っているかが出ます。上位10位はこうなります。
| 順位 | 都道府県 | 1店あたり売上 |
|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 36.15百万円 |
| 2 | 神奈川県 | 32.16百万円 |
| 3 | 茨城県 | 25.62百万円 |
| 4 | 千葉県 | 25.39百万円 |
| 5 | 埼玉県 | 24.64百万円 |
| 6 | 宮城県 | 20.12百万円 |
| 7 | 福岡県 | 18.76百万円 |
| 8 | 栃木県 | 18.61百万円 |
| 9 | 群馬県 | 17.29百万円 |
| 10 | 熊本県 | 16.63百万円 |
ここに大阪も愛知も岐阜も入っていません。計算すると、大阪13.40百万円、愛知16.59百万円、兵庫12.86百万円、岐阜11.28百万円。全国平均は17.16百万円なので、店の数が多い府県ほど1店あたりでは平均を下回っています。
東京36.15百万円と大阪13.40百万円の差は2.7倍。同じ「喫茶店」でも、東京は少ない店で大きく売り、関西と東海は多くの店が小さく売っている、という構造の違いがはっきり出ています。
岐阜がいちばん低いのは、モーニングの土地だから
1店あたり売上が最も低いのは、上に挙げた中では岐阜県の11.28百万円です。岐阜は事業所数で全国5位に入るほど喫茶店が密集していますが、1店の売上は東京の3分の1以下にとどまります。
この土地では、コーヒー1杯の値段でトーストとゆで卵が付いてくるのが当たり前です。単価が低く、そのぶん店の数が多い。名古屋モーニング完全ガイドで紹介したとおり、愛知・岐阜のモーニング文化はサービス競争の歴史から生まれたもので、それが統計にも表れているわけです。
店舗数と人口あたりの密度を軸にした順位は喫茶店が多い都道府県ランキングに、家計側から見た支出額はコーヒーにお金をかける都道府県ランキングにまとめています。売上・店舗数・支出の3つを重ねると、同じ県でも見え方が変わります。
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この統計の「喫茶店」に含まれるもの
今回使ったのは日本標準産業分類の細分類7671「喫茶店」です。定義は「主としてコーヒー、紅茶、清涼飲料などの飲料や簡易な食事などをその場所で飲食させる事業所」。例として喫茶店・フルーツパーラー・音楽喫茶・珈琲店・カフェが挙げられており、スナックバーは別の分類になります。
全国の合計は、事業所52,196、従業者262,106人、売上895,732百万円(約8,957億円)でした。ただしこの事業所数は喫茶店の全数ではなく、売上などの必要事項が得られた事業所に限った集計です。実態より少なく出ている可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 喫茶店の売上が最も多い都道府県はどこですか?
東京都で183,512百万円(約1,835億円)です。2位は愛知県93,383百万円、3位は大阪府79,170百万円でした(2020年の1年間の売上)。
Q. 喫茶店の数が最も多いのはどこですか?
大阪府の5,909事業所です。次いで愛知県5,630、東京都5,077。売上の順位とは1位が入れ替わります。
Q. 1店あたりの売上がいちばん多いのはどこですか?
東京都で36.15百万円です。2位が神奈川県32.16百万円、3位が茨城県25.62百万円。全国平均は17.16百万円でした。
Q. このデータはいつのものですか?
令和3年経済センサス‐活動調査(調査時点2021年6月、公表2023年3月28日)で、売上の対象期間は2020年の1年間です。
まとめ
喫茶店の売上1位は東京都の1,835億円。しかし店の数で並べると1位は大阪府で、東京は3位に落ちます。1店あたりに直すと東京36.15百万円に対し大阪13.40百万円、岐阜は11.28百万円。同じ喫茶店でも、東京は少数の店が大きく売り、関西と東海は多数の店が小さく売っています。喫茶店が「多い」ことと「稼いでいる」ことは、別の話でした。
参考サイト
- https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0004003270 | e-Stat「令和3年経済センサス‐活動調査 サービス関連産業に関する集計 表番号1」(総務省・経済産業省、2023年3月28日公表)
- https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/ | 総務省「日本標準産業分類」
